札幌市中央区にある円山公園は、四季折々の自然が楽しめる市民の憩いの場です。
公園内を散策していると、ふと目に止まるのが、地形の高低差を感じさせる「崖」のような斜面。なぜこのような地形が公園内に存在するのか気になったので調べてみました。
公園の中にある「崖」ってどこ?
私が今回注目したのは、自由広場の西側にある斜面です。
地下鉄東西線円山公園駅から西へ進んで公園内に入り、公園口鳥居の手前の円山川に沿って右に向かうと見えます。
円山川は円山西町の奥のほうから円山公園のある宮ヶ丘へ走行しています。地図では円山公園の池で終わっていますが、「暗渠(あんきょ:地下を流れること)」となって地図のさらに北へと伸びています。



けっこう急斜面です。危険なので立入禁止の注意書きがあります。

円山川の走行が途中で枝分かれしてまた合流するところがあります。公園として整備されたときに意図的にそうなったのかはわかりません。
円山公園のおよそ北側(北1条通り側)にある2つの池の間にこの合流を見ることができますが、北1条通りを渡った後は川が見えなくなってしまうので、その道路から北は暗渠(あんきょ)になっているのでしょうね。
円山川とこの崖の関係
円山の西のふもとを流れるこの円山川が、長い年月をかけて土地を削って段差ができる。このような地形を「河岸段丘(かがんだんきゅう)」と言います。
円山の西側は円山川によってできた円山扇状地なので、円山公園にたどり着くまで似たような地形を作っていたかもしれません。
普段の散歩で見たこの崖は、自然が作り出した”時間の跡”ともいえるでしょう。
現地を歩いてみると
立入禁止のところは歩けませんが、その高低差を感じながら歩ける道があります。
円山公園と公園口鳥居のあいだの階段です。

手前から傾斜がはっきりしているのがわかります。
円山川と崖は私の背後にあり写っていませんが、歩いていると確かに高低差をはっきりと感じられます。(のちに機会があれば撮影しなおします)
2025/06/07 追記〜
翌日さっそく撮り直しました。円山公園から北海道神宮へとつづく道。
橋があって、その下には円山川が、円山原始林方面(左方向)から北1条通り方面(右方向)に流れています。
川から公園口鳥居までの傾斜が何となくお分かりいただけたでしょうか?

まとめ
円山公園の中には、意外と注目されていない「崖」のような地形がありました。それは、円山川の流れによって作られた河岸段丘でした。
いつもの散歩道でも、少し視点を変えるだけで新しい発見があるものですね。
今度また円山公園を訪れたときには、ぜひ地形にも注目してみてください。